世界で3番目に英語が話されている国として、近年留学などでも注目を集めるフィリピン。でも実はフィリピンにおけるビザは、長期の滞在の場合何種類も取得せねばならず、複雑なんです。
今回はフィリピンでインターンシップをするために必要なビザについて、その情報をまとめてみました。自分の滞在期間や滞在方法に合ったビザを取得しましょう。
*情報は2018年11月現在のものです。
*情報は定期的に更新される可能性があります。最新の情報に関してはフィリピン政府公式HPをご確認ください。
フィリピンのビザの概要
日本人は30日以内であれば、ビザがなくてもフィリピンに滞在することが可能です。ただし、観光ビザを所持していない場合は必ず往復の航空券が必要になります。
30日以上滞在の場合はどんな理由であれ、観光ビザの取得が必須となります。日本のフィリピン大使館で事前に発行することもできますが、現地に到着してから30日以内にイミグレーション(入国管理局)に行って、観光ビザを取得することもできます。
日本で事前発行すると、費用が高くつくうえに手間もかかってしまうので、現地でビザを発行する方がおすすめです。
インターンシップに必要なビザの種類
フィリピンでインターンをするためには、以下のビザの所得が必要になります。
- 観光ビザ(9A)
- 特別就労許可証(SWP)
- 外国人登録証(ACR-iカード)
*6か月以上滞在の場合*
- 外国人雇用許可証(AEP)
- 就労ビザ(9G)
- 出国許可証(ECC)
各ビザが独立しているため、一つを取れば何かの代わりになるのではなく、すべてをきちんと手続きする必要があります。
それぞれのビザの概要
以下、各々のビザについて詳しく確認していきましょう。
観光ビザ(9A)
30日以上フィリピンに滞在する際に必要なビザです。ビザの発行後は29日間分更新することが出来ます。
また、2回目の申請からは1カ月か2カ月の期間を選ぶことが出来ます。申請を忘れて滞在期限を過ぎてしまうと、1カ月ごとに1,000円の罰則金が課せられるので注意しましょう。
延長のためには、フィリピンからの出国航空券が必要です。観光ビザの初期申請費用は3,030ペソ(約6,000円)です。
特別就労許可証(SWP)
特別就労許可証(SWP:Special Work Permit)は、外国人がフィリピン国内で6カ月以内の就労を行うために必要なビザです。3カ月間有効で、1回のみ延長することが可能です。
6か月以上滞在する場合は、SWPの代わりに後述の外国人労働許可証(AEP)を取得する必要があります。申請費用は6,440ペソ(約1万4,000円)です。
外国人登録証(ACR-iカード)
フィリピンでは59日以上滞在するすべての外国人がACR-iカード(Alien Certificate of Registration)を取得する必要があります。こちらは身分証明書として使えるカードで、書類などを申請する際に必要になるものです。
申請費用は米ドルでの支払いとなり、50ドル(約5,600円)です。
6カ月以上の滞在をする場合
上記の3点に加えて、6カ月以上の長期滞在をする場合は次の書類も必要になります。
外国人労働許可証(AEP)
外国人が6カ月以上フィリピンで働くために必要となるビザです。
ただし、AEPは他のビザと異なり、労働雇用省(DOLE:Department of Labor and Employment)の管轄になりますので、その点だけ注意しましょう。
新規の申請の場合、1年間有効のもので8,000ペソ(約1万6,000円)の申請費用がかかります。
就労ビザ(9G)
AEPは労働の許可証となるので、それとは別に就労ビザを取得する必要があります。費用は会社の規模によって異なります。
出国許可証(ECC)
6カ月以上フィリピンに滞在する場合、出国の際に手続きが必要になります。その際に求められる書類がECC (Emigration Clearance Certificate)です。
むしろこちらの書類がないと、パスポートや飛行機を既に準備していても出国することが出来ず、飛行機に乗ることが認められません。
ECCは出国の際にイミグレーションに提出しなければならないので、書類を申請後は大切に保管しておきましょう。発給には数日間かかり、遅くとも帰国の72時間(3日)以上前に申請している必要があります。帰国の1週間以上前に余裕をもって申請手続きを進めてください。
語学学校に通いながらインターンをする場合
フィリピンは英語が公用語となっており、英語教育に関するビジネスが非常に盛んです。そのためフィリピンにインターンをするとよくある事例が、語学学校でインターンをしながら、その報酬として実際に授業も受けることが出来るというものです。
つまり、1日の半分は仕事で、残りの半分で授業を受けるといったイメージです。英語を勉強+実戦で使うという2つのことを同時に叶えることが出来ちゃいます!海外にインターンシップをする目的の一つが英語力の向上という方も多いと思います。
ただし、語学学校に通うとなると、就学となりますので、今まで取り上げてきた就労ビザとは別のビザがもう一つ必要になります。
外国人がフィリピンで勉学を目的とした滞在をするためには、SSP(Special Study Permit)という特別学習許可証が必要です。
例え語学学校に通う期間が1週間だとしても必ず取得しなけらばなりません。費用は5,240ペソ(約1万500円)かかります。
ビザ用の写真について
各ビザの申請にはご自身の顔写真が求められますが、サイズは2×2インチ(5㎝×5㎝)と決められています。このサイズは日本ではあまりないサイズなので、フィリピンに到着後ショッピングモールなどで撮った方が、簡単に手に入れることが出来ます。
まとめ
フィリピンでインターンシップを行う際に必要なビザについて説明してきましたが、いかがでしたでしょうか。
フィリピンは滞在期間や滞在スタイルによって必要になるビザが変わり、若干複雑です。また、滞在期間によってその金額も様々です。自分の滞在スタイルに合わせて、正しいビザを所得しましょう。