近年、企業ホームページなどでグローバル人材という言葉をよく目にします。しかし、この言葉は明確な定義なしに便利な言葉として使われている場合も多いかと思います。今回、グローバル化の原因を整理することで、グローバル人材の意味を確認します。それをもとに、これから必要とされる人材を考えていきます。また最後に、海外を視野に入れた就職や転職を控える方が具体的に何をするべきなのか、幾つかの指針を見ていきます。
グローバル化の急加速、3つの要因
現在、主に次の3つの理由によりグローバル化の流れは近年急加速しています。
1.人口減少
国立研究所の発表によると、2030年までに日本の人口が2000万人減るとされています。衰退する市場の中で企業が存続することは簡単ではありません。少なくなった顧客を取り合わなければいけないからです。そこで事業を発展が見込まれる国で展開することで、会社を存続させなければならないのです。
2.インターネットの普及
今まで外国人はあくまで「よその人」でした。しかし、スカイプやSNSで秒速で外国人とのコミュニケーションが取れる今、当然彼ら、彼女らとの距離は圧倒的に縮まりました。よって必然的に外国語でコミュニケーションをとることができるビジネスマンの価値は上がっています。
3.市場競争激化
私たちの身の回りはものや情報にあふれ、求める商品の基準が上がっています。ひと昔前は、営業マンが説明すれば売れる時代でした。しかし、今ではネットで検索することによって商品を比較できるので、一筋縄では物が売れないのです。
以上大きく3つの理由を紹介しましたが、人口減少とインターネットの普及は、3つ目の市場競争激化を加速させます。これが「グローバル化の波は止まらない」と言われる所以です。
必要とされるグローバル人材の定義
厚生労働省によると、グローバル人材の定義は次のようになっています。
○ 「グローバル人材」の概念を整理すると、概ね、以下のような要素。
- 語学力・コミュニケーション能力
- 主体性・積極性、チャレンジ精神、協調性・柔軟性、責任感・使命感
- 異文化に対する理解と日本人としてのアイデンティティー
○ このほか、幅広い教養と深い専門性、課題発見・解決能力、チームワークと(異 質な者の集団をまとめる)リーダーシップ、公共性・倫理観、メディア・リテラシー等。
(出典)「グローバル人材育成推進会議中間まとめ」(2011年6月)より引用
ここで先ほどあげたグローバル化の要因を踏まえると、これらの要素は次のように具体化できます。
1 世界情勢を理解して戦略を立てられる人材
海外展開の一歩目は、ターゲットを決めることです。10年後の将来を見据えた時に、その国での事業が会社の発展に貢献できるのか見極めなければいけません。そのためには、幾つかの国の経済や民族意識まで、深い理解を持つことが大きなアドバンテージになります。
2 未知のマーケットでも集客できる適応力のある人材
日本で物が売れれば海外でも売れるとは限りません。文化や生活習慣が異なれば必要なものも異なるからです。例として、日本では当たり前に使う宅急便も、東南アジアの進出に苦戦しています。そんな環境でも物を売らなければいけない時に、効果的な施策を打てる人材は企業にとって大変貴重です。
3.異なる価値観を持ったチームを管理できるマネジメント力のある人材
企業が海外進出する際、必ず事業拠点の責任者が派遣されます。これまで述べた通り、会社の重要な事業を任されるのですから、チームを円滑に運営する人材は必須です。しかし、このポジションは現地の社員と密接にコミュニケーションをとるので、価値観を受け入れるだけでなく、それを理解し、チームが業務に集中できる環境をつくることが必要です。これができるマネージャーは企業に間違いなく重宝されます。
ではとるべき具体的な行動はなにか
ここまで、グローバル人材の需要が増え続けることと、必要なグローバル人材とはどんな人かを見てきました。最後に、私たちは何をするべきなのか、3つの行動指針をまとめました。
1.資格・スキルの習得
海外を視野に入れた企業は、履歴書上の英語のスコアを見るところが多くあります。大手ではTOEIC800点以上なら海外事業部門に配属されるという企業もあり、その後のキャリアステップにおいて大きなアドバンテージになります。
2.海外インターン
必要とされるグローバル人材の要件の多くを満たしているのはが海外インターンです。特に長期インターンの場合は大きな効果が期待できます。
3.国内ベンチャーインターン
長期の海外インターンは難しい場合、国内ベンチャーでのインターンもおすすめです。ベンチャー企業では、事業の中心部に携わることが多く、グローバル人材として必要なマネジメントの機会が得られる可能性があります。さらに、経営者と近い距離で、事業を拡大させる過程を体験することができます。この体験は、自律型人材を必要とするグローバル志向の企業に大きなアピールになります。
まとめ
以上、グローバル人材について詳しく見てきました。近年では日本国内への移民も増え、日本にいながらもグローバル人材が求められる日が来ることも十分考えられます。弊社では海外インターンの紹介を行っていますので、ご興味のある方は以下のページもご覧ください
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