簡単な自己紹介をお願い致します。
今年(2018年)3月に大学を卒業し、4月からシンガポールの現地人材紹介会社で6か月間の海外インターンシップに挑戦しています。大学は短大に通っており、英語コミュニケーションを専攻していました。短大時代にはアメリカでの2か月間の短期留学プログラムに参加させていただきました。短大卒業後は、4年制の大学に3年次編入し、法律を専攻。3年生が終わった後には1年間休学し、再度アメリカに私費留学しました。帰国後は、日本で就活を行い、内定先のベンチャー企業で3か月間インターンシップをしました。
海外インターンシップに挑戦した切っ掛けはなんですか?
私が海外インターンシップに挑戦した理由は、「海外」に対する強い憧れがあったからです。日本から飛び出して英語を使って生活したいという思いをずっと持っていました。その憧れから、将来は海外で就職したいと考えていました。
大学卒業後は、まずは日本の企業で数年働いて経験を積もうと思い、日本で就職活動を行い、内定を頂いた企業に就職する予定でした。しかし、海外への強い憧れが捨てきれず、大学4年生の秋頃から本格的に海外就職への道を考え始めました。
新卒での海外就職を真剣に考える中、以前インターネットで、新卒でマレーシアの企業に就職された方の記事を読んだことを覚えていて、その方が大学時代に海外インターンシップに挑戦し、新卒で海外就職を叶えたという話から、まずは海外インターンシップに行ってみようと思いました。
その反面、インターンシップは在学中に行うことが一般的で、卒業後にインターンシップをするのは遅すぎるのではないか…という不安もありました。しかし、アメリカ留学中に出会った、今の私と同じように大学卒業後に長期留学に来て、インターンをしてからそのままアメリカの企業に就職したいと言っていた友人がいたことを思い出しました。
それを思い出した時、海外就職を考えている私にとって、“既卒”という状況は不利ではなくむしろチャンスになるかもしれないと思ったんです。
インターンシップ先をシンガポールに決めた理由はなんですか?
現実的な話になりますが、費用の問題もあり、物価が安い東南アジアで、英語を日常的に使える国を探していました。そのため、最初はマレーシアを考えていました。しかし、マレーシアのインターンシップ用のビザを取ることは既卒では難しくなったとINTERN KAIGAIから伺いました。
いろんなエージェントに話を聞きましたが、「観光ビザを使って“違法に”インターンシップをすることはできる、ほとんどバレることはない」と言われたこともありました。しかし、リスクを取ってまで海外インターンシップをしたくないと思ったため、マレーシアはやめました。
本当だったら社会人として働くはずだったため、両親には経済的な支援は一切してもらいたくないと思っていました。そのため、インターンシップのお給料と自分の貯金だけでシンガポールで生活できるのか不安もありました。
しかし、幸運にも、シンガポールに留学経験のある先輩が周囲にいたので、生活費がどれくらいかかるかなど詳しく聞くことができ、シンガポールで生活できることがわかったので、その時INTERN KAIGAIからおすすめされていたシンガポールでの海外インターンシップを決めました。
また、もともと“国”ではなく、インターンをする“会社”を重視してました。Skype面接までのプロセスで、どの企業よりもきちんと対応していただいたこと、面接での代表の方やスタッフの方と話した時、一個人として尊重していただいているという感覚を得たことなどから、現在のインターンシップ先に決めました。
インターンシップ中のお仕事について聞かせて頂けますか?
Webマーケティングとリクルートメント両方のサポートを経験させていただきました。
Webマーケティングの仕事は、自社が運営するウェブサイトの改善や、ソーシャルメディアを使った集客などが主な仕事でした。日本でインターンシップをしていた会社がwebマーケティングの会社で、WordPressやその他のツールなどの使い方は一通り学んでいました。
また、SEOに関する知識やwebライティングの技術も日本でのインターンシップの際に身に着けていたので、その知識や技術を活かせることができてよかったです。特にwebライティングは、以前インターン先で厳しく教えていただいたので、自分の中で1つのスキルとして身についていることを実感できました。
仕事の一部の中で、マレーシアの企業とメールのやり取りをする機会などもあり、ビジネスで使う英語や言い回しを学ぶことができました。また、日本語から英語に、英語から日本語にと翻訳業務も任せていただいていたことも、英語力を伸ばすことに繋がったと思います。
リクルートメントサポートでは、全く経験したことがなかった業務を経験させていただき、学ぶことがとても多かったです。リクルートメントの業務は、採用のプロセスの裏側で多くの人が動いているということを学びました。日本で就活を経験した身として、人材紹介会社の方々が一人のためにどれだけ準備をし、サポートしてくれているのか、その苦労を知ることができたことが大きかったです。
また、シンガポールでの採用のプロセスを知ることができたことも、海外就職を考える私にとって、とても勉強になりました。
海外インターンシップに参加して良かったと思う点はなんですか?
総じて良かったことしかないので、答えるのが難しいです(笑)あえて答えるとすると、大きくわけて、海外で働くということと自分自身についての理解が深まったという2点が海外インターンシップに参加して良かったと思う点です。
まず、海外で働くことへの理解が深まった点については、シンガポールの働き方と日本の働き方の違いがわかっただけではなく、共通点も知ることができました。日本の会社はルールやマナーに厳しいのは事実ですが、海外だからと言ってゆるいわけではないということを知りました。ビジネス上ではルールやマナーは世界共通であると実際に体験できたことは大きな収穫でした。
また、働くことの難しさも感じたインターンシップでした。結果がものを言うビジネスの世界で、なかなか成果が出せないという悔しさややるせなさを日々感じていました。
また、自分があまり得意ではない仕事や関心の低い業務に対して、どのようにモチベーションを上げるか。業務時間内にどれだけ業務を終わらせられるか。優先順位は何か。などなど、常に試行錯誤の毎日でした。
もちろん、楽しいこともありましたが、うまくいかない、自分の思い通りにならないということが、働く中では当たり前なのだという事を学ばせていただきました。
自分自身への理解が深まった点に関しては、特に、業務に関する好き嫌いやその理由、職場環境や企業文化の好き嫌い、どんなことにストレスを感じ、どんな環境に置かれたらモチベーションが上がるのか、頑張れるのかなどが、以前よりも明確になりました。
実際に正規の社員として働き始める前に、自分自身について理解を深める経験ができたことは、自分にとって大きな財産となりました。今後のキャリアを選択する上でも重要なものさしになっていくと思います。
海外インターンシップでの反省点はありますか?
もっと自分から積極的に、上司にフィードバックをもらいに行くべきだったと思います。私のインターンシップ先の方々はとても優しいので、直接私の問題点を指摘していただくことはほとんどありませんでした。
そのおかげで、ストレスを感じることもあまりなかったのですが、私はストレートに言われないと問題に気付けない性格のため、問題がそのままになってしまうことが多々あったと思います。
確かにネガティブフィードバックを受けるのは勇気がいることですが、わからないことが多い私たちインターン制にとってはすべてが勉強になるので、自分の成長のためにも恐れずに、自ら改善点や修正点を上司に仰ぎに行くべきだったと思います。
週末の過ごし方について教えて下さい。
週末はとにかくアクティブに過ごしていました。せっかくシンガポールに来たのに、家の中で日本でもできるようなことをするのはもったいないと思っていたので、予定が特になくてもとりあえず外に出て、ホーカーセンターやカフェなどを巡っていました。でも実はめちゃめちゃインドア派です(笑)
そして、英語力を伸ばすためにも、現地の友達が欲しいと思っていたので、インターンに来てから2週間目にして早くもMeetupというアプリを使って、会社以外の現地と人とつながっていました。
一番よかったのは、インターンシップ期間中に若者向けに開かれる大きなイベントのパフォーマーとして、ローカルの人がたくさんいるコミュニティに参加したことです。毎週日曜日に練習があり、週末が暇になることはありませんでした。
チームのメンバーともとても仲良くなることができ、特に仲良くなったメンバーとは、一緒にマレーシアに行ったり、お家に泊まらせてもらったりと楽しい時間を過ごすことができました。
また、インターンシップ中に一度だけあった3連休を使って、弾丸でバンコクまで一人旅に行きました。私は予定を立てるのがとても苦手なのですが、シンガポールで友達になった面倒見が良すぎる友達が、旅行の工程表を全部作ってくれたことも良き思い出です(笑)
シンガポールのおススメスポット(また、何でおススメなのか)を1つ教えて下さい。
アラブストリートは感動しました!日本では見れない風景だと思います。特に昼間ではなく、夕方から夜にかけて行くと、モスクがライトアップされていて幻想的です。でも周辺のレストランはお高めで、キャッチが激しいので注意してください。
ピンポイントな場所で言うと、KembanganのMRTステーション前にあるBirdie Num Numというガストロバーはとてもおすすめです!そのお店のハンバーガーは絶品でした。何と言ってもサービスチャージがないところがインターン生に優しい(笑)Kembanganは一軒家が立ち並ぶ高級住宅地なので、ほとんど何もありません。住民だけが知る穴場スポット感があります。
最後にこれから海外インターンシップへ挑戦される皆さんに一言お願いします!
私のように、新卒の切符を捨てて海外就職のためにインターンシップに挑戦したいという方も中にはいるかもしれません。まだまだ海外就職への道半ばな私ですが、現時点でアドバイスできることは、「やりたいならやってみればいい、でもよく調べてよく考えて、自分の決断に自分が納得すること」です。
私の場合、「これがしたいからこの国に行きたい」とか、「これは日本ではできないことだから海外に行きたい」とか、周囲の人たち全員を納得させられるような目的はありません。
色んなことを言う人たちはいるかもしれませんが、その人たちのほとんどが、新卒で海外就職を経験した人“じゃない”場合がほとんどだと思います。経験した人に反対されるならまだしも、そうじゃない人にあなたの挑戦を止める権利はありません。
ですが、事実は事実として理解することは大切です。調べた情報、人から聞いた情報は事実として目を背けないこと。その上で出す切断はきっと自分を納得させてくれると思います。納得できているかとうかが自分の決意の深さでもあると思います。
インターンシップが始まったら、うまくいかないことの方が多いかもしれません。それでも、腐らず、へこたれず、あきらめず、常に自分を信じてあなたらしくベストを尽くしていってください!一緒に頑張りましょう!