一人でも安全? マレーシア・クアラルンプールの治安について

マレーシアは観光だけでなく、長期滞在(移住)・留学・インターンシップでも人気を集めている国ですが、一方で「マレーシアの治安って大丈夫なの?」といった声を聞くことも少なくありません。インターネットで調べてみると治安が「良い」と書かれている記事もあれば「良くない」との情報もあり、何が正しいのかわかりづらいです。

そこで今回は「マレーシアの治安」について、現地滞在者の声と共に詳しくお伝え致します。

マレーシアの治安って正直どうなの?

マレーシアの治安レベル(世界の治安)
出典:「The Institute for Economics and Peace」

インターン海外の答えは「注意は必要な国」

上の写真は「The Institute for Economics and Peace」という団体のスナップショットです。世界の国々が治安レベル毎に色別けされたもので、赤マルで囲まれた部分がマレーシアです。色は薄みどり色になっていて、左にある指標を見てみると治安は「良い」に分類されます。

日本から見たマレーシアの治安

世界基準で見ればマレーシアの治安は「良い」に分類されています。ですが、ここで気を付けなければいけないのが「日本人にとってマレーシアの治安は良いのか?」です。上のスナップショットでもわかるように日本の治安は非常に良く、世界でも最も安全な国に分類されています。

マレーシアの治安は世界的に見れば「良い」のですが、それ以上に治安の良い日本で暮らす人々にとっては「注意が必要な国」となってしまします。

どんなことに気をつければ良いの?

注意をするポイントは日本でもマレーシアでも基本的には同じです。

  • 夜の一人歩きは控える(特に女性)
  • 治安の良くない地域には行かないようにする
  • 持ち物から目を離さない。
  • 知らない人には付いて行かない

マレーシアでは殺人や銃被害など、生命に関わる重犯罪は多くはありませんが、スリやひったくり等の軽犯罪の発生件数は高く注意が必要です。なので席取りに鞄を使ったり、貴重品をポケットに入れて持ち歩く等は避けましょう。

マレーシアの首都クアラルンプール中心部は郊外と比べて観光客やビジネスマンが多く、比較的安全な地域と言えます。ただ、人ごみの多い場所、夜遅くの飲み屋街はひったくりやスリに気を付けましょう。マレーシアでは2人乗りのバイクが後ろからひったくりをするケースが多くなっています。かばんは道路側に持たないよう、くせをつけとくとよいと思います。

クアラルンプールで治安に注意したい場所

ブキッビンタン周辺

アロー通り周辺は人通りが多く、ひったくりの多い地域です。後ろから近づいてくるバイクには気を付けてください。また、バーが立ち並ぶチャンカットというエリアもひったくりやスリの注意スポットです。夜でも楽しめるエリアですが、飲みすぎは禁物です。酔っぱらっていると危機察知能力が薄れますので節度を守ってお酒を楽しみましょう。

チャイナタウン周辺

観光地としても大人気の場所ですが、人が集まるためにスリが多発しています。自分の持ち物は肌身離さず持って歩きましょう。観光客が多いため、タクシーの需要も高くトラブルも多くなります。観光客相手だとぼったくってくるのでgrabやUBERを上手に使うとよいでしょう。

インド人街

ここは観光地というよりは、地元のインド人が集まるエリアです。スリが多いので、夜は近づかないほうが無難です。お昼に訪れる際も周囲に注意して楽しみましょう。日本語で親しげに話しかけてくる人がいても相手にしないようにしてください。

日本人会

日本人会はタマン・セプテという場所にあります。基本的には安全なのですが、まれに子供を狙った誘拐が起こる地域でもあります。バイクによるひったくりもあるので、日本人の多い場所でも油断は禁物です。

マレー・インドネシア街

ローカルの人が利用するマーケットがあります。しかし、韓国客は目立つ存在となってしまい狙われやすくなります。夜ではなく、昼に、1人ではなく複数で行動するのが無難です。ひったくりやスリ、置き引きに気をつけてください。

特に日本人が気をつけるべきポイント5つ

日本人はスリやひったくりの標的にされがちです。海外に来る日本人は比較的にお金に余裕があると認識されることが多いためです。また、日本人は治安の良い国での生活に慣れてしまっている事もあり自分の持ち物や周囲に対して警戒心が薄いことも狙われてしまう要因です。

1.自分が思っている以上に目立っている事を意識しておく

日本人のファッションセンスはマレーシアとは少し異なります。中華系の人々に囲まれていても服装が日本人だと浮いて見えます。人が沢山いる場所でも、周りがあなたを日本人だとわかっていると意識しておきましょう。

2.所持品から目は離さない

日本人(特に男性)は、ズボンの後ろポケットに財布を入れる癖がありますが、マレーシア滞在中は鞄に入れて持ち歩くようにしましょう。

また、自分の荷物から目を離さないようにしましょう。日本では当たり前に行われている「荷物での席取り」も危険です。食事をする際にスマホをテーブルの上に置いたままにしたり、写真を撮るの為に道端に荷物を置く等も避けましょう。

3.ながら歩きをしない

スマホのながら歩き、音楽の聴ききながら歩きは注意力が散漫になっており、後ろからのひったくり被害に遭いやすいです。

4.タクシー配車アプリを活用する

マレーシアではタクシーにも気を付けましょう。流しのタクシーはメーターを使わないなどして、多くお金を請求してくる場合があります。タクシーを利用したい場合は「UBER」や「Grab」といったタクシー配車アプリが便利です。日本ではあまり馴染みのない配車アプリですが、マレーシアやシンガポールでは殆どの人が利用します。

使い方はシンプルです。迎えに来てほしいポイントと行き先を入力するだけです。すると料金が表示され、ドライバーが迎えに来てくれます。支払いはクレジットカードでも可能なので手持ちに現金がなくても心配ない上に詐欺に会う事もありません。

※配車アプリは夜の外出にも便利

夜の一人歩きは安全とは言えません。飲み会の後や仕事で帰宅が遅くなる場合は配車アプリを利用しましょう。東南アジアのタクシーは日本に比べて安く、コストの面でも利用しやすいです。

5.「たびレジ」「在留届」を提出する

案外知られていませんが、外務省から海外生活に役立つ情報が日々アップされています。そのお役立ち情報をメールマガジンの様に登録者に配信してくれる便利なシステムが「たびレジ」「在留届」です。

3ヶ月以内の短期インターンの方は「たびレジ」、3ヶ月以上の長期インターンの方は「在留届」に登録しましょう。無料でマレーシア現地の安全情報、注意喚起に関するメールが届きます。

クアラルンプールで留学中の学生にインタビュー

マレーシアでインターンシップをする学生に、マレーシア(クアラルンプールの)治安について尋ねてみました。

Q.ずばりマレーシアの治安はいいですか?悪いですか?

住んでいる実感としては、深夜の繁華街を除けばマレーシアの治安はいいと思います。僕はクアラルンプールの西側に住んでいますが、夜中に外出しても危険を感じたことはないです。日本人は中華系マレーシア人と混同されることが多いので、特別綺麗な服装をしていない限り、外国人と分かって犯罪に狙われることはないです。

Q.怖い目にあったり被害に遭ったことはありますか?

僕の周りではないです。友人の友人に、クラブの帰りに酔ったまま繁華街をふらふらしていたら財布を盗まれた人がいるそうです。

Q.日ごろから気を付けていることはありますか?

歩きスマホをなるべく控える、公共交通機関では居眠りをしない、荷物を置いたまま席を立たないなどの基本的なことは常日頃意識しています。また、交通量の多い所ではバイクに荷物をひったくられないよう、車道から離れて歩いています。

マレーシアの治安まとめ

マレーシアでは約2万人の日本人が暮らしています。非常に暮らしやすい国ですが、少なからず安全には気を付ける必要もあります。注意するポイントは基本的な事ばかりですので、そこだけ常に意識を持って快適なマレーシア生活をおくりましょう。

マレーシアのインターンシップをもっと知りたい

マレーシアのインターンシップの詳細は「マレーシアのインターン概要と生活情報」をご覧ください。