インターンシップや海外留学で避けて通れないのが、現地で滞在するためのビザです。このページで取り上げるフィリピンでも、滞在の目的に合わせたビザが存在します。フィリピンのビザの種類はとても多く、インターンシップや留学にも別々のビザが発行されます。本記事では、日本人がフィリピンで「観光」「インターンシップ」「留学」を行う際に申請するビザについて解説していきます。
フィリピンのビザで抑えておきたいポイント
フィリピンの就労・就学ビザで抑えておきたいのは、「滞在用のビザ」と「就学・就労許可」が分かれているという部分です。一般に「就労ビザ」「学生用ビザ」と呼ばれるものは「就労と就学に対する許可」であり、フィリピン国内での滞在を許可するものではありません。ですので、フィリピン内で留学またはインターンシップを行う際には「1.フィリピンに滞在する為のビザ」「2.就労または就学を行うための許可書」の2つを取得しなければいけません。
フィリピンでの滞在について
フィリピンでは30日間までビザ無しでの滞在ができ、更に29日間の延長が可能です。また、渡航前から30日を越える滞在を希望する場合は、日本のフィリピン大使館や総領事館で事前に申請を行うこと59日間の滞在が可能となります。
60日以上の滞在を行う場合は、入国後にビザの延長申請が必要となります。この延長申請では1、2、6ヶ月の延長ができます。(特に6ヶ月の延長申請に関しては、承認が下りない場合もあります。)
ビザの延長は入国管理局でできます。フィリピンのマニラには入国管理局が複数あり、中にはショッピングモール内に建てられた入国管理局もあります。滞在期間の延長申請を行う際は、最寄りの入国管理局に行きましょう。
ACR-Iカード(フィリピンに60日以上滞在する方)
「Alien Certificate of Registration Identity」カードの略称で外国人登録証のことです。このカードはフィリピンに60日以上滞在する外国人は取得が義務付けられています。クレジットカードサイズで写真付きなので、パスポートに代わる身分証明書にもなります。発行手続きも滞在ビザと同様に入国管理局で簡単に申請ができます。必要な書類も観光ビザの更新と変わりませんが、最後に指紋の登録が必要です。
- パスポート
- ビザ申請用紙
- 申請費用(延長期間によって異なります)
申請用紙はその場で記入も可能ですし、入国管理局のホームページでダウンロードすることも可能です。 フィリピン入国管理局
フィリピン留学に必要な「就学許可書」
フィリピンで留学をする場合には就学許可証が必要になります。この許可書はフィリピンに入国してから申請する必要があります。多くの場合は留学先の学校が代行して申請をしてくれます。手数料も含めて₱6,000~₱7,000(約¥13,000~¥15,000)の費用が掛かります。1度の申請で6か月間の就学が可能になります。
フィリピンでのインターンシップに必要な「就労許可書」
フィリピンで就労をする場合には、就労許可書を取得する必要があります。これも就学許可書と同様にフィリピン入国後に入国管理局で申請すればOKです。1回目の申請で3か月+延長申請をすることで最長6か月の就労が可能です。就労許可書の申請~承認までには約2~3週間かかりますので、インターンシップが決まっている学生様は入国後すぐに入国管理局へ申請に行く事をお勧め致します。
「ビザ」と「許可書」の組み合わせ
それぞれ渡航の目的に合わせて取得が必要な書類が変わってきます。ビザと許可書の組み合わせをご紹介します。
60日未満の滞在+留学 | 観光ビザ+就学許可書 |
60日以上の滞在+留学 | 観光ビザ+就学許可書+ACR-Iカード |
60日未満の滞在+インターンシップ | 観光ビザ+就労許可書 |
60日以上の滞在+インターンシップ | 観光ビザ+就労許可書+ACR-Iカード |
まとめ
多くの種類があるフィリピンのビザですが、基本的にすべて渡航後の申請になるので、日本で準備に時間がかかるということはありません。また、必要書類についても申請書さえ書いてしまえば大きな手続きは必要ないので安心です。